2026年10月1日から、LINE公式アカウントの追加メッセージ料金が改定されます。

まず、いちばん知りたいであろうことから書きます。影響を受けるのは、月5万通を超えて配信しているアカウントです。 無料メッセージの枠内(スタンダードプランなら月3万通)に収まっているなら、今回の改定で支払いは変わりません。

該当する方にとっては、実質的な値上げになります。ただ、私は今回の改定を「対策が必要なコスト増」というより、配信設計を見直すいい機会だと考えています。

というのも、私自身が公式LINEの運用ツールを移行した際、意図しない形で配信通数が減り、その分の配信料が浮いたからです。減ったのに成果は落ちませんでした。理由は後述します。

この記事では、改定内容の整理と、配信料を下げるための3つの設計を書きます。小手先の節約ではなく、「誰に送らないかを決める」という運用の話です。

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もくじ[ タップで開閉 ]
  1. 1改定は「単価の下がり方」が変わる
  2. 2設計1:送る相手を減らす(送る回数ではなく)
  3. 3設計2:応答をPushではなくReplyに寄せる
  4. 4設計3:プランを数字で選び直す
  5. 5まとめ:改定を、設計を見直す口実にする

改定は「単価の下がり方」が変わる

「結局、いくら値上がりするんですか?」

今回変わるのは、無料メッセージ枠を超えて送る「追加メッセージ」の単価です。月額基本料や無料メッセージの通数は変わりません。

配信量改定前改定後(2026年10月1日〜)
月5万通まで1通 3円1通 3円
月5万〜20万通通数帯ごとに段階的に単価が下がる1通 3円
月20万通超同上(さらに下がる)1通 2.5円

出典: LINEヤフー:追加メッセージ料金改定のお知らせ / LINE公式アカウント 料金プラン(いずれも2026年8月時点で確認)

改定前は5万通を超えたところから、通数帯ごとに単価が少しずつ下がる仕組みでした。改定後は20万通までは一律3円になります。

つまり、これまで「たくさん送るほど単価が安くなる」恩恵を受けていた層が、その恩恵を失う形です。逆に20万通を大きく超える大規模アカウントは、超過分が2.5円になります。

自分が影響を受けるか、3ステップで確認する

判断はシンプルです。

  1. 今のプランの無料メッセージ枠を確認する — スタンダードプランなら月3万通
  2. 直近3か月の配信通数を管理画面で確認する — 一斉配信・絞り込み配信・ステップ配信が対象
  3. 枠を超えている分が月5万通に達しているか見る — 達していなければ、今回の改定の影響はありません
影響があるのは月5万通超の追加メッセージを送っているアカウントだけ
まず自分の通数を数える。ここを飛ばして対策の記事を読んでも意味がありません。

設計1:送る相手を減らす(送る回数ではなく)

「配信を減らしたら、売上も減りませんか?」

配信料は通数課金です。通数=配信回数×配信人数なので、下げる方法は2つしかありません。回数を減らすか、人数を減らすか。

多くの人が最初に考えるのは「回数を減らす」です。しかし私は、人数を絞るほうが先だと考えています。回数を減らすと、届けたい人にも届かなくなるからです。

移行の副産物で、通数が勝手に減った

実例を書きます。私は2つの公式LINEアカウントを、UTAGEからLINE Harnessというツールへ移行しました。

移行後、ツール側のデータベースに載る友だちは、メッセージを開いたりボタンを押したりした人から順に増えていきました。逆に言えば、まったく反応しない友だちは載りません。

結果として、配信対象がアクティブな層に自然と絞り込まれました。詳しい経緯は移行の実行編に書いていますが、要するに反応のない相手に送り続けていた分が、そのまま浮いたわけです。

これは移行の副産物でしたが、狙って設計することもできます。

「送らない層」を定義する

セグメント配信ができる環境なら、次のような基準で除外リストを作れます。

  1. 一定期間まったく開封・反応がない友だち — 3か月・6か月など期間を決める
  2. すでに目的を達成した友だち — 申込み済みの人に、申込みを促す配信を送り続けない
  3. 明らかに対象外の属性 — 地域限定の案内を、対象外地域の友だちに送らない
一斉配信のボタンを押す前に
「全員に送る」は、いちばん簡単で、いちばん高い選択肢です。友だち5,000人に月4回の一斉配信をすると、それだけで2万通。スタンダードプランの無料枠3万通の3分の2を、1つの施策で使い切る計算になります。送る前に「この内容は誰に関係があるか」を必ず問い直してください。

設計2:応答をPushではなくReplyに寄せる

これは知られていない割に効く設計です。

LINEのメッセージ送信APIには、大きく分けて2種類あります。Push(こちらから送る)と、Reply(相手のメッセージに返信する)です。

そしてReply APIは、追加メッセージのカウント対象外です。

自動応答をどう作るかで、通数が変わる

たとえば、友だちからの質問に自動で答える仕組みを作るとします。

  • 相手のメッセージに対してその場で返信する設計 → Reply扱い(カウント対象外)
  • 相手のメッセージを受けて、別途こちらから送る設計 → Push扱い(カウント対象)

同じ「自動応答」でも、実装の仕方で課金対象かどうかが変わります。問い合わせ対応の多いアカウントほど、この差は積み上がります。

自動応答・チャットボットを導入するときは、機能の比較だけでなく「ReplyとPushのどちらで返す実装か」を必ず確認する
ここが月々の請求に直結します。

設計3:プランを数字で選び直す

最後に、プランそのものの見直しです。

プラン月額無料メッセージ追加メッセージ
コミュニケーション0円200通不可
ライト5,000円5,000通不可
スタンダード15,000円30,000通約3円/通

出典: LINE公式アカウント 料金プラン(2026年8月時点で確認)

ここで見落とされがちなのが、ライトプランは追加メッセージを送れないという点です。

つまり月5,000通を超える配信をするなら、選択肢はスタンダードしかありません。「ライトで足りるかどうか」ではなく「5,000通を超えるかどうか」が分かれ目になります。

逆に、無料枠を大きく余らせたままスタンダードを払い続けているなら、配信設計そのものを見直す余地があります。

まとめ:改定を、設計を見直す口実にする

この記事のまとめ
  1. 2026年10月1日から、追加メッセージは20万通まで一律3円・超過分2.5円になる
  2. 影響を受けるのは月5万通超の層。無料枠内なら支払いは変わらない
  3. 通数を下げる本筋は「回数を減らす」より「送る相手を絞る」
  4. Reply APIはカウント対象外。自動応答の実装方式で請求が変わる
  5. ライトプランは追加メッセージ不可。5,000通が実質的な分かれ目
この記事の結論
配信料は「送った数」に比例します。だからコスト削減の話は、必ず「誰に送らないか」の設計に行き着きます。そして反応しない相手への配信をやめても、売上はほとんど落ちません。今回の改定は、惰性で送っていた分を洗い出す口実として使うのがいちばん得です。

なお、料金・プランの内容は変更される可能性があります。実際の判断前には、必ず公式の料金ページで最新の情報をご確認ください。

おしらせ

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